『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2

■5月4日(土):
早朝5時に起床し、6時にホテルを出発し、羽田空港に移動して同僚の加藤と合流しました。
定刻で搭乗し乗継地のフランクフルトまで14時間50分のフライトです。いつものように離陸時は寝ていました。食事、映画、寝る、読書、映画、寝る、食事の繰り返し。6時間以上は寝ていたと思いますが、無事にフランクフルトに到着。
その後にサンパウロ行きのターミナルに移動し、乗継時間4時間35分を経て、サンパウロまで11時間50分のフライト

■5月5日(日):
その機内でも、寝る、食事、映画、寝る、読書、映画、寝る、食事の繰り返し。もう飛行機は飽き飽き状態ですが、このフライトでも約6時間以上は寝ていました。機外は朝です。もうそろそろサンパウロ空港に到着です。
無事に定刻の朝07:00にサンパウロ空港に到着。イミグレを無事に通過し、荷物をピックアップして出口へ移動、到着口ではブラジル内を同行してくれるM.SASAKI社のカイオさんと無事に合流しました。
その後に国内線のターミナルに移動し、ヴィトリア行きにチェックイン。驚いたことに60才以上は優先チェックインしてくれるのです。搭乗も60才以上は優先搭乗です。その恩恵を受けました。なんと老人に優しい国なのでしょうか。ヴィトリアまでは1時間30分ですが、またまたほぼ寝ていました。さすがに到着直前に起きて上空からのヴィトリアは思っていた以上に大きいビルが立ち並び都会でした。
ほぼ定刻でヴィトリア空港に到着し、今度はバッラデサンフランシスコまで5時間の車移動です。スタートして間もなく事故処理渋滞(前日に車が谷に落ちる事故があり、その車を引上げる作業)に巻き込まれ、1時間ロス。また途中でのトイレ休憩、昼食等を含んで、ホテルに到着するまで合計7時間掛かりました。
やっとの思いでホテルにチェックインし、部屋内をチェック。スリッパなし、シャンプーなし、もちろんリンスもなし、歯ブラシなし、あるのは小さい石鹸1個だけです。まあ私としては想像通りでしたが、営業担当にお客さんに連絡するように指示してから、心地よいシャワーを浴びました。
そして、休憩とPC処理してから、夕食です。あまりお腹も減っていないので、地元で美味しいと評判のハンバーガー屋に行きました。さすが牛肉の国です。パテは肉々しく大きく分厚い。美味しいを通り越して食べるのに一苦労でした。
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2 ホテルに戻り再度シャワー。長~~~い2日間が終わり、これで久しぶりにベッドで寝ることが出来ます。おやすみなさい。
でも時差が12時間。こっちの12時は日本では昼の12時です。なかなか寝付けません。奥の手の『羊が1匹、羊が2匹・・・・・』

■5月6日(水): 
昨夜は12時間の時差ぼけもあり、なかなか寝付けず、また3時頃から降り出した雨が気になり、ウツラウツラな睡眠。5時前に起床したが外は雨です。それも土砂降りに近い雨です。今日は重要ミッションのジァーロサンタセシリアライトの準備している原石事前確認をしなければなりません。雨であっても丁場まで行ければ原石と丁場を見ることが可能ですが、幹線道路から丁場までは土道なので車で登れるかが問題です。一つだけ役立ちそうなのがあります。それはこの時期に雨が降ることは少ないと聞いていましたが、お客さんを案内する時の雨に備えて、長靴とカッパを人数分準備していたので、今日は大活躍出来そうです。
朝食を6時に済ませ、7時にホテルを出発。まずはジァーロサンタセシリアライトの丁場まで約80kmの移動です。
少し走ると小雨になったので安心しましたが、丁場近くになると本降りになりました。土道に入ると心配していた通りドロドロ、ネチャネチャです。平坦ではズルズル滑りながら走れましたが、登りとなるとスリップして動きません。
車から降りて、タイヤに石をかまして押したり(もちろん私達も一緒に押しました。)してもスリップしたままです。そこに現れた救世主。Kさんの同僚の検品員のFさん(原石検品のエキスパート)がピックアップトラックで参上です。スリップで動かない車は運転手さんに任せて、我々はFさんのピックアップトラックで丁場に向かいました。
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2
予定より40分遅れでどうにか丁場事務所に到着しましたが雨は強弱の繰り返しです。作業員全員は危険なので丁場事務所兼飯場に戻って待機中。責任者から作業員が丁場に戻れる状態にならなければ危険なので丁場に案内出来ないと言われ従うしかない状況。
待っても待っても雨は続くので今日の事前確認は無理だろうと諦めていたら、小雨になったので長靴、カッパ着用し強行しました。
まずは準備されている原石の確認です。17ブロック 約117m3準備されていました。通常は黒帯、ナデ等の不具合は水を掛けて確認するのですが、不幸中の幸いで大雨で全体的、全面的に濡れているので、全体の色調確認、不具合の確認が容易に出来ました。
1個毎の色調確認は、日本からコヤスケとトンカチを持参し、OK候補全ての原石の平目のコッパを採取しながら承認見本の割面と確認しました。色調は大差なくOKです。最終的には大きい不具合原石をNGとし、12ブロック 約82m3を選出しました。
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2
ジァーロサンタセシリアライト : 
丁場はエスピントサント州 エコプランカ(ECOPRANCA)近郊です。
丁場は1999年から採掘していますが、当社(日本)で流通し始めたのは2015年頃です。
採掘当初は世界的に濃い黄色系が全盛だったので、本石の様な薄手の黄色系は人気がなかったのです。しかし2015年頃からは落ち着いた薄黄色の人気が出てきました。
ブラジル材は丁場や丁場主が異なっても、色調や風合いが似ていれば同じ名称で流通するので、注意が必要です。大型工事では丁場を限定しなければなりません(当社の考え)。
今回の工事で調達する丁場は、現状で一番状態が良いジァ―ロサンタセシリアライトの丁場です。
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2 ◆重要ミッションが終了し、丁場事務所で待望の丁場飯(昼食)です。ジャーロサンタセシリアライトの濃い手のテーブルで食べます。飯場のおばさんの手料理は、素朴なブラジル料理で非常に美味しかったです
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2 ◆午後はベージュバタフライ丁場を視察する予定であったが、丁場側から『昨夜からの大雨で丁場までの道が危険な状況なので、今日の案内は不可能』と連絡ありました。よって、ヴィトリアまでの道中に位置するジァーロゴンドラゴールド丁場を視察して、ヴィトリアに戻る事にしました。

ジァーロゴンドラゴールド :
丁場はエスピントサント州 アーギアブランカ近郊です。(ヴィトリアから北に約270km)
丁場は2002年から採掘していますが、当社に紹介されたのが2014年です。残念ながら流行に乗れず、日本での採用実績が少ないまま、2020年から生産調整で採掘休止しています。
この丁場からは、クレマタイプ(淡いベージュ系のベーシックタイプ)が全体量の約70%を占めて、類似石種(ジァーロサンタセシリアライトなど)が多く競争が激しくなり、世界的に売れなくなってきたので休止したとの事。また全体量の約30%はダークタイプ(黄色タイプ)はゴールデンブラジルと命名しているが、色調はまとまらない。ジァーロゴンドラゴールドはこのダークタイプです。 
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2 ◆只今、夕方17時。今日のミッションは無事に終了し、今から約270km、約5時間かけてヴィトリアに戻ります。何時になるやろか?途中でトイレ休憩と夕食(クイックディナー)を挟み、ホテルに到着は23時でした。もうヘトヘトですが部屋に入り、シャワー後に今日の写真整理をして寝ました。幸いに日本はGW中なのでメールはほとんどありませんでした。
『丁場紀行』ブラジル丁場紀行 2024年5月出張編 No.13-2

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